両立支援等助成金(育休関連各コース)の対象事業主について

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■この記事では、育児休業に関連した両立支援等助成金の申請対象事業主について解説しています。

両立支援等助成金(育休関連の各コース)は中小事業主のみが利用できる

ここで解説します両立支援等助成金(育休関連の各コース)とは、具体的に以下4つのコースを指しています。

  • 育児休業等支援コース
  • 育休中等業務代替支援コース
  • 出生時両立支援コース
  • 柔軟な働き方選択制度等支援コース

上記4コースの助成金を申請できるのは、原則、以下の要件を満たす中小企業事業主のみとなる点、まずはご注意下さい。

小売業(飲食業を含む)資本金又は出資額が 5千万円以下、または常時雇用する労働者数が  50人以下の事業
サービス業資本金又は出資額が 5千万円以下、または常時雇用する労働者数が 100人以下の事業
卸売業資本金又は出資額が  1億円以下、または常時雇用する労働者数が 100人以下の事業
その他資本金又は出資額が  3億円以下、または常時雇用する労働者数が 300人以下の事業

上記の範囲を超える事業主は申請することができませんのでご注意下さい。

令和7年4月以降は一部の制度で特例あり

ただし、令和7年4月以降は、育休中等業務代替支援コースにおける「手当支給等(育児休業)」・「手当支給等(短時間勤務)」の制度に限り・・・

常時雇用する労働者数の基準が、業種に関わらず一律300人以下

に緩和される見通しとなっています。

なお、「資本金又は出資額」と「常時雇用する労働者数」のいずれかが基準外であったとしても、もう一方が基準を満たしていれば申請対象となる点についても確認しておきましょう。

中小企業事業主であっても申請できない場合があるので注意!

以下に該当する事業主は、たとえ個々の制度の要件を満たしていたとしても、両立支援等助成金を受給することはできませんのでご注意下さい。

■ 雇用関係助成金を申請し、不正受給による不支給決定又は支給決定の取り消しを受けた場合で、当該決定日から5年を経過していない事業主

(申請日が平成31年3月31日以前の場合は、上記の決定日から3年を経過していない事業主)

■ 「他の事業主」の不正受給に「役員として関与したことのある者」を自社の役員に就任させている事業主で以下に該当する場合

  • 「他の事業主」が不支給決定又は支給決定の取り消しを受けた日から5年を経過していない場合
  • 「他の事業主」が不正受給に係る請求金を納付していない場合(時効が完成している場合は除く)

■ 支給申請を行った年度の前年度より前の労働保険料に未納がある事業主

(支給申請日の翌日から起算し2か月以内に納付を行った場合は除く)

■ 支給申請日前の1年間に、労働関係法令に違反した事業主

■ 支給申請日前の1年間に、以下の法令に対し、重大な違反をした事業主(法律名略称)

 ・育児介護休業法  ・次世代育成支援対策推進法  ・男女雇用機会均等法
 ・パートタイム労働法  ・女性活躍推進法

なお、育児介護休業法に対する重大な違反については、支給申請日~支給決定までの間に行われたものも含みます。

■ 性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業又はこれらの一部を受託する営業を行う事業主(*)

(*)これらの営業許可を得ているだけの場合や、接待業務に従事しない労働者への助成金については申請できる場合があります

■ 事業主又は自社の役員に就任している者等が、暴力団と関わりのある場合

■ 事業主又は自社の役員に就任している者等が、破壊活動防止法第4条に規定する暴力主義的破壊活動を行い、又は行う恐れのある団体に属している場合

■ 支給申請日又は支給決定日の時点で倒産見込み、または倒産している事業主

■ 不正受給が発覚した際に、都道府県労働局等が「事業主名及び不正に関与した役員名等の公表を行うこと」について、あらかじめ承諾できない事業主

ちなみに「会社都合による解雇者」を出した事業主であっても、「両立支援等助成金」の申請を行うことは可能です。

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